みなさま、こんにちは。ソフトバンクC&S の大塚です。

vExpertがお伝えするVSAN連載は5回目になりました。VSAN 3台構成の動き、つかめてきましたでしょうか?

 

VSAN 3台構成編の最後に 「メンテナンスモード」の動きについて見ていきましょう。

 

このメンテナンスモード、 vSphereでは ESXi を停止する際メンテナンスモードに移行する機能がありますが、VSAN環境だとどのように動くか、今回もDell PowerEdge R630 を使ってみていきます。

 

 

★VSANにおける3つのメンテナンスモード

ESXi をメンテナンスモード移行する際、VSAN構成では、どのモードで実施しますか?ときかれます。

(1)全データの移行

(2)アクセシビリティの確保

(3)データの移行なし

 それぞれどのような動きをするか見ていきます。また今回もVSAN 3台構成で実施しておりますので、そのあたりも注目です。

 


(1)全データの移行

 「全データの移行」はメンテナンスするESXiが持っているVSANデータをすべて他の ESXi に退避させるモードです。

 ここではesxi 002 をメンテナンスモードに移行しようとすると、下の画面がでてきます。ここで全データの移行を選択します。

 

  

それでは、全データの移行を選択する前に、VSAN3台/構成 でFTT = 1(データをESXi 2台に分散する) の場合、どのような動きをするか、少し予想してみてください。

 

 

・・・3・・2・1 ドン! 

 

 

このシリーズをお読みの皆様は、もう予想つくかと思います。

VSAN3台構成なので、データ移行はされません。

検証時は下の図のとおり、エラーになりました。(結果的にメンテナンスモードに移行はされません)

 

 

 

〜予想外の動き〜

今回の環境はDRSが有効になっております。VSANとしてはデータが移行されませんでしたが、通常のDRSクラスタとしてはDRSが発動され仮想マシンは他のESXiに移行されてしまいました!!

VSAN 3台構成で「全データの移行」はほぼ選択することはないこと思いますが念のため(笑)

 

ちなみにDRSの詳細はVMwareさんのblogを参照ください。http://blogs.vmware.com/jp-cim/2014/09/vsphere_kiso04.html

 

 

(2)アクセシビリティの確保

 続いてのモードは「アクセシビリティの確保」です。おそらく、このモードを使うことが多いのではないでしょうか。

こちらは、冗長構成されている仮想マシン(FTT = 1 )でもデータへの経路がどこかしら確保されていればOK、というモードです。

 

今回 esxi 001をメンテナンスモードに移行しますが、仮想マシン WIN7-LC-01(FTT=1)のデータがesxi 001/002 に配置されている場合、データが002にあるので、とりあえずメンテナンス時はesxi 001にあるデータは移行せずに運用する、というモードです。短い時間にESXi のメンテナンスに活用できそうなモードですね。

 ※ちなみに、FTT = 0 の仮想マシンがメンテナンスするESXiにあった場合はデータの移行が発生します。

 

それでは、実際に「アクセシビリティの確保」でメンテナンスモードに移行してみます。

 

仮想マシンの状態は下図のとおり esxi 001のコンポーネントは”不完全”です。もちろん仮想マシンは動いてます。(隣でVMwareの中村さんが該当仮想マシン上でWebをみています….)

 

今回、すべての仮想マシンは FTT = 1で構成されておりますので、仮想マシンの移行 (DRSで簡単に移行!) が終了次第、すぐメンテナンスモードに移行します。

 

 

(3)データの移行なし

最後のモード「データの移行なし」です。こちらは一番わかりやすいですね!

ESXiをメンテナンスモードにする際、該当ESXiのデータは移行されません。(もちろんDRSで仮想マシンは退避されました)

  

仮想マシン esxi 002にあるデータは”不完全”になっておりますが、このFTT =1の仮想マシンはもちろん動いております。

 

このオプションの場合、メンテナンスするESXiに FTT=0 の仮想マシンのデータが乗っている場合、メンテナンス中アクセスできなくなるので、その点のみ注意しましょう。

 

 

(補足)メンテナンスモードの終了

メンテナンスが終われば、通常の「メンテナンスモードの終了」のみで操作は終わりです。

 

 

★まとめ

 今回はVSAN 3台構成におけるメンテナンスモードをみてきました。

「アクセシビリティの確保」ってどんな動きですか?とよく聞かれますが、イメージできましたでしょうか?

VSAN 3台構成では「全データの移行」は実施しないかと思いますが、知っていると何かと安心ですね。

 

次回はVSAN 4台構成に拡張してみましょう!

 

 

★黄(ふぁん)のひとりごと ~Hwang’s Eye~

皆さん、こんにちは。DELLの黄です。

VMworld 2015のテクニカルセッションで”vSphere Web Client関連セッション”がありました。そのセッションの最後では参加者による即席アンケートがあり、参加者の約7割近くが未だに”vSphere Client”を使用していると回答していました。

皆さんの中でも”vSphere Client”を愛用している方が多いと思いますが、VSAN環境では、ESXiを「メンテナンスモード」に切り替える際に注意が必要です。

VSANクラスタ配下のESXiホストを「メンテナンスモード」に切り替える際には、VSANデータの移行オプションを選択しますが、”vSphere Client”ですとこのVSANデータの移行オプションが表示されません。しかも”vSphere Client” で「メンテナンスモード」に切り替えた場合、デフォルトで【データの移行なし】オプションになります。

10台構成環境で複数台のESXiを”vSphere Client”で「メンテナンスモード」に切り替えた際、一部仮想マシンがアクセス不可状態になったことがあります。原因はアクセス不可になった仮想マシンのデータが「メンテナンスモード」に切り替えた複数のホストにあったためでした。

当たり前のことですが、vSphere 5.5以上、特にVSAN環境では”vSphere Web Client”を使用するよう心かけましょう!

 

 

====Back Number====

(1)VSANって何が良いのか?

(2)障害試験〜3台構成でHDD交換

(3)障害試験〜3台構成でSSD交換

(4)障害試験〜3台構成でESX停止

(5)メンテナンスモード〜3台構成

(6)スケールアウト〜3台構成から4台構成への拡張

(7)障害試験〜4台構成でHDD交換

(8)障害試験〜4台構成でSSD交換

(9)障害試験〜4台構成でESX停止 

(10)メンテナンスモード〜4台構成

(11)まとめ

 

 

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