スケールアウトNAS、Fluid FSシリーズを搭載した3機種(PowerVault NX36x0, EqualLogic FS76x0, Compellent FS8600)の内、Compellent FS8600 with FluidFS v3の提供が開始されました。順次、他の2機種でもFluidFS v3が提供されます。

  

このブログでは、『データ爆発に効くスケールアウトNAS』の2つのポイントを挙げます。【前編】では、これまでのNASの課題とニーズが高まるスケールアウトNAS、一括りにできないスケールアウトNASの違いについてご紹介し、次のブログ【後編】で、新しく搭載された『強力な重複除外+圧縮技術』についてご紹介します。

 

これまでのNASの課題  "サイロ化 と フォークリフトアップグレード"

背景:ファイルサイズの拡大/非構造データの加速度的な増加は、データ爆発とも呼ばれ、NASは導入当初の計画をはるかに超える拡張性が必要になるケースが増えています。その中で、最近まで負荷を分散し尚且つフェイルオーバーを提供する2つのストレージコントローラ(Active-Active)と、容量の拡張についてはディスクとシェルフ(エンクロージャ)によってスケールアップする方式のNASストレージが主流でした。

この結果、拡張の限界が想像以上に早くおとずれた際の次の選択可能なオプションは、もう1台のNASを購入するか、既存のNASからハイエンドのものに置換えてしまうか、どちらかしかありませんでした(下図)。結果、お客様の中には、NASのサイロが増えつづけ、ストレージの予算も膨れあがっている方も多いと思います。

 

  

  

スケールアウト型NASの登場

ここで注目されているのが、スケールアウト型NASです。デルでは、Exanetを買収(2010年)し、進化し続けているFluid FSがそれにあたります。

最近は、PowerEdge R720xd サーバに、ストレージソフトウェアを搭載して、サーバを並列(スケールアウト)展開するNASも数多くあります。デルTechcenterのブログでも、何度か紹介しているのがRed Hat Storage (GlusterFS)やAmage(クリエーションライン株式会社)です。

   

スケールアウト型NASの「共通するメリット」は、以下のポイントが挙げられます。

  • 拡張可能なIOとスループットのパフォーマンス
  • 拡張可能な容量
  • 新しい可用性の提供
  • 単一の大きなNASとして管理の簡素化

  

計画より早期にNASのリソースが尽きた際に、容易にスケールできるスケールアウト型NASは初期投資を抑制しつつ、NASサイロを回避できるソリューションです。

これが、1つ目のデータ爆発に効果的なスケールアウトNASのポイントです。

    

   

スケールアウト型NASの分類

スケールアウトNASといっても全てが同じ仕組み/アーキテクチャではありません。アクセス性の違い、SSD活用/階層化へのアプローチの違い、付加的な機能性が異なります。まずはレイヤー型のスケールアウトNAS (FluidFS)と、ストレージサーバ型のスケールアウト型NAS(Red Hat Storage)を簡単な構成で比較すると以下の通りです。

  

Fluid FSシリーズのバックエンドには、PowerVault MD3 (iSCSI接続)、EqualLogic PSシリーズ(iSCSI接続)、Compellent SC8000 (iSCSI/FC)の3タイプのブロックストレージを接続することが可能です。つまり、ブロックデータとファイルデータ共に対応できる共有ストレージです。Red Hat Storageは、PowerEdgeサーバと組み合わせて利用します。クライアント側には10GbEスイッチを設置し、バックエンドスイッチは不要です。特徴として、RESTful APIや、OpenStack API(Swift API)のようなアクセス性をサポートしています。

   

見てお分かり頂ける通り、Fluid FSシリーズの場合はデータがバックエンドストレージに一括してストアされます。対して、Red Hat Storageはサーバノードに分散してストアされます。サーバーだけで構成できるスケールアウトNASは、スモールスタートが容易に行えますね。※Red Hat Storageについては、概要と構成のポイントを記載したホワイトペーパーが分かり易いのでご覧ください。  

FluidFSのようなレイヤー型スケールアウトNASでは、バックエンドのブロックストレージにデータを統合する事から、高価なSSDの活用/自動階層化技術の合わせ技では、効率性を発揮します。 - 例えばPowerVault MD3にある「SSDキャッシュ」や、EqualLogicのスケールアウト、ハイブリッド(SSD/HDD)ストレージ活用(まとめWiki参照)、Compellentでは最新のWI-SSDとRO-SSDの階層化まとめWiki参照)などです。アクセスが集中するファイルがある場合には有効ですね。

また、【後編】でご紹介する『重複除外+圧縮技術』においても、高い重複除外率を発揮しやすくなると思います。

>> Fluid FSまとめWikiはこちら <<

  

 

Fluid FS v3のアップデートポイント


※写真はCompellent FS8600 - 2Uサイズで2ノード(Active-Active)です。  

 

バックエンドのストレージにより、拡張可能なIOとスループットパフォーマンスの違いやシングルネームスペースの最大キャパシティに違いがありますが、主な共通ポイントが以下になります。

  • アクセス性の向上: SMB v2, 2.1、NFS v4
    SMB 2.1 (Win7/Windows 2008R2相当)、NFS v4に対応※SMB3はFluidFS v4予定、※NFS v4の詳しい対応はここでは省略
  • Compellent FS8600は、シングルネームスペースで最大2PB
    ※EqualLogic FS76x0は、変わらず509TBまで
  • 強力なDedupulication(重複除外)とCompression(圧縮)
  • Compellent Enterprise Manager 管理ツールの統合
    EqualLogicではGroupManagerに統合されていました。Compellentでも同じようにブロックストレージとNASの統一的な管理が可能になりました。

    

データ爆発に効果的なスケールアウトNASの2つ目のポイントは、【後編】で、FluidFS v3に搭載された「強力な重複除外+圧縮エンジン」をご紹介します。重複除外+圧縮技術は様々なレベルで行えますが、実装レベルによって使用領域は大きく異なります。

  

>>次のブログでは、強力な重複除外+圧縮エンジンについてご紹介します。
http://ja.community.dell.com/techcenter/b/weblog/archive/2013/12/04/scaleout-nas-fluid-fs-v3-dedupe-compression.aspx

 

Compellent FS8600向け FluidFS v3が提供開始です。EqualLogic FS75x0、FS76x0向けFluidFS v3はEqualLogicのサポートサイトに公開されていますが、まだサポートされません。※EqualLogic PSシリーズの v7.0 待ちです。PowerVault NX36x0向けは来年の予定になります。

既存のお客様には、”追加ライセンス費用なし“でアップグレードが可能です。

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