ブラックマジックデザインの技術を担当しております岡野と申します。このたびDell様のご厚意により、Precision T7910をお借りし、DaVinci Resolve 12を試すことができましたので、その報告をさせていただきます。

【DaVinci Resolveについて】

DaVinci Resolveは、ノンリニア編集/カラーグレーディングに対応したソフトです。カラーグレーディングソフトとして世界一のシェアを持ち、海外国内、プロアマを問わず広く使用されています。近年ではノンリニア編集ソフトとして更なる成長を遂げ、他のノンリニア編集ソフトに劣らない機能を搭載しています。

2009年、ブラックマジックデザインは、従来は数千万円だったカラーグレーディングシステムを買収し、コントロールパネルを300万円代、ソフトを約10万円に大幅に値下げしました。またそれだけでなく誰でも無料でダウンロードできる無償版もすぐに提供を開始しました。クオリティーはハイエンドのユーザーを満足させるものを持ちながら、さらに誰でも使えるという敷居の低さもあり、ユーザー数は年々加速度的に増えていきました。

例えばこんなデータがあります。一昨年末、世界カラリスト協会という団体が会員400名にアンケートをとったところ、「あなたが使っているカラーグレーディングシステムは?」という質問において、第1位がDaVinci Resolv有償版、第2位がDaVinci Resolve無償版と、大多数の方がDaVinci Resolveを使っていると回答しました。DaVinci Resolveは、今や世界の動画クリエーター、映像関係者がプロアマ問わず使用するアプリケーションに成長しています。

(出展 http://icolorist.com/what-are-you-grading-2014-results/

【推奨環境について】

DaVinci Resolveは、ソフトウェアの内部ですべての動画を32bit浮動小数点において処理します。そのためどのソフトにも劣らない最高の映像品質が保証されておりますが、そのポテンシャルを十全に発揮させるにはある程度高いマシンスペックを用意しなくてはなりません。

OSに関しては、DaVinci Resolve 12はMac、Linuxのほか、Windowsにも対応しております。Windowsですと、現行の最新バージョンにおいては、Windows 8.1か10が最適です。

CPUは素材のデコードに使用され、GPUはそれ以外のすべての処理に使用されます。したがってCPU、GPU、RAMの中ではGPUが一番重要な要素となります。4Kタイムラインでの編集、カラーグレーディングを実現したい場合には、CPU最低デュアル8コア、最高でデュアル14コアを推奨しております。RAMは16GB以上あれば特に気にしていただくことはないかと思います。

最も重要な要素であるGPUに関しては、弊社ではNVIDIA、AMDの高いスペックのグラフィックボードを推奨しています。本社で動作確認がとれているGPUとしては、AMDではFirepro W9100などのFireproシリーズ、NVIDIAではGeForce GTX 980やGTX Titan XなどのGeForceシリーズ、Quadro M6000やK5200などのQuadroシリーズが挙げられます。GeForce GTX 980やTitan XなどのパワフルなGPUを使用した場合、ProRes、XAVCなどの圧縮フォーマットであれば4Kがごく快適に動作します。最新のコンフィギュレーションガイドのリンクは下記のリンクをご参照ください。

〈コンフィギュレーションガイド〉

http://documents.blackmagicdesign.com/DaVinciResolve/20150911-5823e9/DaVinci_Resolve_12_Configuration_Guide.pdf

【Dell Precision T7910 スペック】

今回検証に使用したマシンのスペックは下記の通りです。CPUもGPUもかなりパワフルなマシンで、映像編集、カラーグレーディングが必要とする高い処理能力を備えています。

Precision T7910

CPU:E5-2687W v3 3.10 GHz (10core) x2

メモリ:128GB(8x16GB) DDR4

ストレージ:SSD / HDD

グラフィック:NVIDIA Quadro M6000 / K5200 / K4200 / GTX980

OS:Windows 8.1 64bit

ちなみに今回の検証では、DeckLink 4K Extreme 12Gという、弊社のI/OデバイスをPrecision T7910に搭載しました。カラーグレーディングの際、いかに正確に色をモニタリングするかは非常に重要です。グラフィックボードから出力されるGUIのプレビュー画面でグレーディングすることも可能ではあるのですが、その場合には正確な色表現は難しいため、このようなI/Oデバイスから10bit、もしくは12bitの信号で、キャリブレーションされたモニターにビューワーの画面をフルスクリーンで出力することで、はじめて厳密な意味合いでのカラーグレーディングが成立します。DeckLink 4K Extreme 12Gは、弊社のPCIe接続I/Oデバイスでは最もハイスペックなボードです。SDI、HDMI、アナログなどの豊富なインターフェースを兼ね備えており、4096x2160までの多岐にわたるビデオ解像度に対応しています。

【検証結果】

この環境で、DeckLink 4K Extreme 12Gを搭載し、DaVinci ResolveとFusionの2つのソフトウェアの動作を検証いたしました。その結果、NVIDIA Quadro M6000、もしくはGTX980の搭載時、最も優れたパフォーマンスを引き出すことができました。DeckLink 4K Extreme 12Gも、Dell Precision T7910に搭載された状態で問題なく動作することが確認できました。検証結果につきましては下記の資料をご覧ください。

特筆すべきは、やはりCPUとGPUと言えるでしょう。ProRes、XAVCなどの圧縮ファイルを、たとえそれが4Kであろうと、高速でデコードするのに必要なパワーとスピードを兼ね備えたCPUはもちろんのこと、カラーグレーディング、キーイング、トランジション、スピード変化、ノイズリダクションなど、DaVinci Resolve内のありとあらゆる操作をスムーズに再現し、それらの効果が数多く重なったとしてもリアルタイム再生に遅延を生じさせることなく、複雑なエフェクトを次々と反映していくGPUのパワーには驚くほかありませんでした。そしてPrecision T7910だからこそ、このような充実したGPUやCPUを搭載することができ、その結果として高いレベルでの映像編集、カラーグレーディングを実現することができるのではと感じました。

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