NetVault Backup Support Tips#5 NetVault Backup サーバ・プラットフォーム移行について

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NetVault Backup Support Tips#5 NetVault Backup サーバ・プラットフォーム移行について

こんにちは。デル・ソフトウェア Data Protection製品サポートです。

NetVault Backup バージョン9.x以前は、Solaris,HP-UX,AIXなどのLinux以外のUnix系プラットフォームのサーバ・モジュールの提供をしておりましたが、
NetVault Backupバージョン 10以降では、サーバ・モジュールの提供はWindowとLinux(Hybrid/Pure64)版に限定されております。
そのため、WindowsとLinux以外のプラットフォームご利用の環境でNetVault Backup サーバをご利用いただくためには、Linuxプラットフォームへの移行が必要となります。(NetVault Smartdiskについては、以前よりSolarisのみが該当しておりますが、こちらはNetVault Smartdisk10.x以降も引き続き提供されております)
今回ご紹介させていただくのは、NetVault Backup サーバ 9.x以前にWindowsとLinux以外のプラットフォームでご利用をいただいていたNetVault Backupサーバ環境をLinuxプラットフォームへ移行するための手順を説明いたします。

1.1.0 ご利用構成の確認

NetVault Backupではバックアップ・デバイスを柔軟に配置することができるため様々な構成で利用することができます。現在ご使用頂いている構成をご確認下さい。

 

NetVault Backupサーバ

NetVault Backupサーバにバックアップ・ デバイスを接続されている構成

        

 

NetVault Backupスマートクライアント

NetVault Backupクライアントにデバイスが接続されている構成

ご利用環境によってはNASサーバにテープデバイスが接続されている環境や、NetVault SmartDiskがNetVault Backupサーバと同じマシン上で動作している構成等がございます。

 

1.2.0 プラットフォーム移行計画

NetVault Backupサーバのプラットフォームを移行に辺り、既存のサーバをバックアップ有無やデバイスの再配置を考慮する必要があります。そのため、プラットフォーム移行に辺りどのような構成にするのかを事前に計画して下さい。

 

1.2.1確認項目について

例えば、NetVault BackupサーバにSolaris(SPARC)をご利用頂いており、バックアップ・デバイスがSolarisに接続されていたとします。この構成をLinuxプラットフォームへ移行する場合に、いくつか構成が考えられます。

 

移行例1. バックアップ・デバイスを新規構築サーバに接続

 


NetVault Backupサーバからデバイスを取り外し、
新規構築したNetVault Backupサーバに接続。
また、NetVault BackupサーバにはNetVault Backup
クライアントモジュールをインストール

 

移行例2. NetVaultモジュールのみの入れ替え

 

NetVault Backupサーバ

 

NetVault Backupスマートクライアント

新規にNetVault Backupサーバを構築して、既存のマシンには
NetVault Backupクライアントモジュールをインストールして、デバイスはそのままの構成

様々な構成が考えられますが、どのような移行後のどのような構成にするか計画をして下さい。

注意:NetVaultクライアントが存在する場合には、設定にも依存しますが移行例2であればバックアップ・データのネットワーク経路は移行前と変わりありませんが、移行例1の場合にはバックアップのデータ経路が異なるのでご注意下さい。

 

 1.2.2 移行制限について

移行先のプラットフォームはWindowsもしくはLinuxとなりますが、移行へは制限事項がございます。 

 

移行先のプラットフォームはLinuxとなりますが、移行へは制限事項がございます。

 

制限1. 仮想テープライブラリをご利用の場合

仮想テープライブラリ内には内部的に絶対パスでファイル情報を格納しております。そのため、不用意に仮想デバイス配置を変更してしまうと使用することができなくなります。このため、移行先で仮想テープライブラリの絶対パスに以前と同じである必要があります。

 

制限2. NetVault SmartDiskをご利用の場合

NetVault Smartdiskについては、既存のご利用環境はSolaris環境でご利用いただいております環境のみ該当いたしますが、NetVault Smartdiskについては、Solaris用モジュールを10.x以降でも引き続き提供しておりますので、NetVault SmartDiskは同様のマシン上でバージョンアップする等して、ご利用下さい。

 

2章移行手順

プラットフォーム移行手順について説明致します。手順の概要として以下の通りです。

手順1. NetVault Backupバージョンアップ

手順2. 既存環境の設定確認

手順3. NetVaultデータベースのバックアップ

手順4. 新規NetVault Backupサーバ構築

手順5. NetVault Backupクライアント構築

手順6. バックアップ・デバイス追加作業

手順7. NetVaultデータベースの復元

手順8. バックアップ・デバイス追加作業

手順9. NetVault Backupサーバ設定

手順10. 動作確認

手順11. NetVault Backupバージョンアップ

手順1. NetVault Backupバージョンアップ

一連のプラットフォームを移行するための作業を実施するためには、NetVault Backup9.2をご利用頂いてことが条件になります。NetVault Backupサーバのバージョンが9.2未満をご利用の場合には、あらかじめ NetVault Backup 9.2へバージョンアップを実施して下さい。

 

手順2. 既存環境の設定確認

NetVault Configurator(nvconfigurator)の設定項目やオプションモジュールの設定情報(NDMP Plugin、Oracle Plug-inのサーバやデータベース情報)は新しいシステムには移行されません。そのため、ご設定内容を事前に控えておいて下さい。

手順3. NetVaultデータベースのバックアップ

NetVaultデータベースのバックアップを実施致します。

Step1: NetVault GUI起動(nvgui)

Step2: メイン画面からバックアップ(Backup)選択

Step3: NetVaultサーバをドリルダウンして[NetVault Databases]内の[NetVaultデータベース]項目を有効

信号機アイコン(実行)もしくはメニュー[実行] – [バックアップ実行]を選択してNetVaultデータベースのバックアップを実施します。既にNetVaultデータベースのバックアップ・ジョブがスケジュールされている場合には、ここで新規にNetVaultデータベースのバックアップを作成して頂く必要はなく、既存のジョブを実行して下さい。

NetVaultデータベースのバックアップ完了後にどのバックアップ・メディアにバックアップされたかを合わせてご確認下さい。リストア(Restore)画面を開き、先ほど実行したNetVaultバックアップの保存セットを確認します。

保存セット上で右クリックメニューから「メディア・リスト(Media List)」を選択すると、NetVaultデータベースをバックアップしたメディアを確認できます。

バックアップ・メディア確認した後に、NetVaultサービスを停止して下さい。

 

手順4. 新規NetVault Backupサーバ構築

同一バージョンのNetVault Backup 9.2サーバを移行先で構築します。インストール方法についてはインスタレーション・ガイドをご確認下さい。

重要:移行先でのNetVault Backupサーバ・モジュールをインストール時に必ず、NetVaultマシン名は移行前と同じ名称である必要があります。

また、移行先にバックアップ・デバイスを接続される場合には、物理的に接続されている必要があります。

 

手順5. NetVault Backupクライアント構築

移行前のNetVault Backupサーバを今後使用しない場合には特に本作業は必要ありません。NetVault Backupクライアントとしてのバックアップが必要な状況や、クライアントにデバイスを接続して利用される場合には、NetVault Backupクライアント・モジュールをインストールする必要があります。既存のNetVault Backupをインストールしたディレクトリを確認します。

# ls –l /usr/bin/nvpmgr

lrwxrwxrwx 1 root other 24 1月1日 00:00 /usr/bin/nvpmgr -> /opt/netvault/bin/nvpmgr

本例では「/opt/netvault」ディレクトリにNetVault Backupソフトウェアがインストールされていることを意味します。作業としては設定ファイルの一部を別ディレクトリに保存しておきます。本例では “/backup”ディレクトリ配下に移動しておりますが、ご使用環境に合わせてコピー先はご変更下さい。

# mkdir /backup

# cp –rp /opt/netvault/config /backup

# cp –rp /opt/netvault/etc /backup

# cp –rp /opt/netvault/scripts /backup

“/opt/netvault”はNetVaultモジュールをインストールしたディレクトリとなりますので、ご利用環境によって異なる可能性があります。

※スマート・クライアントを新規に導入される場合には、ご利用のライセンス形態によってはスマート・クライアント用のライセンスを適用いただく必要があります。

 

手順6. バックアップ・デバイス追加作業

移行構成によってデータベースを復元するまでの作業手順が異なります。

 

物理テープ装置を移行後のサーバに接続された場合

Step1: 物理テープ装置の追加作業

デバイス管理(Device Management)画面を開き、新たなサーバに接続されたテープデバイスの追加作業を実施します。

Step2: NetVaultデータベースのインポート処理

ラベル名に「Foreign: ラベル名」という表示がされます。手順3で確認したメディアを選択して右クリック「スキャン(Scan)」処理を実施します。

 

仮想テープライブラリを移行後のサーバに接続された場合

仮想テープライブラリを新規構築したNetVault Backupサーバに接続されて使用するためには、いくつか作業を実施します。

 

Step1: 設定ファイルを新規マシンにコピー

手順5にて保存した設定ファイルを移行後のNetVaultサーバへ上書きコピーして下さい。本例では以下のファイルに相当します。

/backup/config/diskdevices.cfg

Step2: 仮想テープライブラリの追加作業

デバイス管理(Device Management)画面を開き、作成したVTLを追加して下さい。

Step3: NetVaultデータベースのインポート処理

ラベル名にForeignという表示がされます。手順3で確認したメディアを選択して右クリック「スキャン(Scan)」処理を実施します。

 

● NetVault SmartDiskをご利用環境の場合

Step1: 設定ファイルを新規マシンにコピー

NetVault SmartDiskをご使用頂くためには、手順5にてバックアップしていたファイルの一部を移行後のマシンへ上書きコピーします。

/backup/config/identity.cfg

Step2: 仮想テープライブラリの追加作業

デバイス管理(Device Management)画面を開き、NetVault Smartdiskの追加作業を実施します。

Step3: バックアップ・データのインポート処理

追加したSmartDiskを選択して右クリックメニューから「スキャン(Scan)」を実施します。

 

手順7. NetVaultデータベースの復元

NetVaultデータベースをリストアします。nvguiからリストア(Restore)画面を開き、移行前の最後に取得したNetVaultデータベースを開きます。

「キー(Keys)」、「ログ(Logs)」、「設定(Configuration)」項目以外を選択してリストアを実行するとNVBUサービスが自動的に停止しますので、NetVaultサービスを手動で起動して下さい。

手順8. バックアップ・デバイス追加作業

仮想テープライブラリをご利用環境の場合には特にバックアップ・デバイスを再追加して頂く必要はありません。その他のデバイスをご使用の場合には、バックアップ・デバイスの再追加作業が必要になります。

Step1: 登録デバイスの削除

デバイス管理(Device Management)画面を開き、登録されているデバイスを選択して右クリックメニューから「削除…(Remove)」を選択して削除します。

Step2: デバイス登録

物理デバイスならびにNetVault Smartdisk等をご利用の環境では、デバイス追加作業を実施して下さい。

 

手順9. NetVault Backupサーバ設定

いくつかの設定を手動で実施頂く必要があります。

Step1: オプションモジュールのインストール

標準プラグイン以外のモジュールをご使用の場合(NDMPやOracle等)は、移行後のサーバ上でモジュールのインストールを実施して下さい。

Step2: NVBU Configurator設定やプラグイン設定

手順2で控えておいた設定を移行後のサーバ上で設定して下さい。

Step3: クライアント追加作業

クライアント管理(Client Management)画面を開くと、登録されたクライアントがNetVault Backupサーバのみとなります。そのため、クライアントの登録を実施して下さい。

Step4: その他の設定

スクリプト・ファイルもリストアされておりますが、移行後のシステムではそのままご使用頂けない可能性があります。再度スクリプトの内容をご確認下さい。

 

手順10. 動作確認

NetVault Backupバージョン10にバージョンアップする前に、既存のバックアップ・ジョブ等を実施して一定期間(作成されているバックアップ・スケジュールが全て実行される期間)は、NetVault Backupサーバ9.2で動作確認することをお勧めします。

 

手順11. NetVault Backup最新版へバージョンアップ

NetVault Backupサーバのバージョン10.x以降へバージョンアップを実施して下さい。詳細な手順はNetVault Backup10.x インスタレーション/アップグレードガイドをご参照下さい。

掲載日:2015/12/17

更新日:2016/1/20