Fusion-io ioDriveは、サーバの記憶階層を拡張するNANDフラッシュベースのメモリ階層であり、RAMのような永続的なパフォーマンスと、ディスクドライブ同様の容量を実現します。その上、従来のRAMおよびSANソリューションと比較すると、コストは数分の1です。

[フュージョン・アイオー株式会社 エンジニア 長谷川様からの投稿]

ioDriveの概要

 弊社Fusion-ioは、メモリとストレージを融合をゴールに掲げて設立された会社です。NANDフラッシュメモリとコンピュータの関わり方を見つめ直し、ITシステムを構成するデバイスとして必要な条件を考慮しコントローラを最初から再設計しました。

 数年に及ぶ研究開発の結果、「高パフォーマンス」「高い信頼性と書き込み寿命」「管理性」これらの三つの特徴を兼ね備えたデバイスであるioDriveができあがりました。ioDriveは、性能だけでなく、無理なく安心してご利用いただけるNANDフラッシュメモリ製品として、金融系のオンライン処理から科学演算、ネットショップやSNSなどの大人気サイト……様々なシステム群を支えています。

 ioDriveは、不揮発メモリの一種であるNANDフラッシュメモリによる高速アクセスソリューションです。サーバのPCI Expressスロットに装着しドライバを導入すると、まるでハードディスクやSSDのようにファイルシステムを作成し、データベースなどを保存できるという点で、従来のディスクアレイ型ストレージと同様の使い方が可能です。

写真:ioDrive(左)とioDrive Duo(右)


 ioDriveはローカルストレージとして利用できるデバイスですが、下記3点において特徴を持っています。

・高パフォーマンス
・高い信頼性と書き込み寿命
・管理性

ioDriveの特徴(1) 高パフォーマンス

ioDirveは、従来のストレージシステムと比較し、非常に高い性能を実現しています。これは、従来のディスクインターフェイスなどのアーキテクチャに囚われず、新たに設計されたコントローラを通じて、プロセッサからNANDフラッシュメモリに高速アクセスが可能なよう設計されているからです。

  • 超低レイテンシ(マイクロ秒オーダーの応答速度)
  • 高いIOPS性能(時間あたりのI/O要求の処理性能)
  • バンド幅(時間あたりの転送バイト数)

 この中でも「低レイテンシ」であることが、ioDriveの最大の魅力です。

 これまでのストレージは「I/O要求を出したら結果が確定するまでにミリ秒オーダーのレイテンシ(遅延)がある」という事が、誰もが疑いもしない”常識”でした。この制約により、現在のほとんどのコンピュータは、I/Oネックで本来の性能を発揮できていません。そこにioDriveを組み合わせると、I/O処理を滞りなく処理できるようになり、システム全体のパフォーマンスが大きく向上するのです。

図:メモリ、ioDrive、従来のストレージ機器のレイテンシ差

 Fusion-io ioDriveは様々なシステムに適用が可能ですが、特に効果が得やすいシステムとしてはSQLデータベースが挙げられます。ioDriveのデバイス特性は、データベースシステムを高速化し、アプリケーションの性能を改善するのに向いています。Oracle、SQL Server、My SQLやPostgreSQLなど、様々なデータベースサーバとの組み合わせで利用されています。

ioDriveの特徴(2) 高い信頼性と書き込み寿命

 エンタープライズ向けのサーバでは、信頼性という要素はとても大切です。ioDriveは、数あるNANDフラッシュメモリデバイスの中でも高い信頼性を実現しています。

 USBメモリやSSDに書き込み寿命が存在することは皆さんもご存じでしょう。これらのデバイスで使われているNANDフラッシュメモリは、信頼性が低く、書き込み寿命が存在する素材であることが知られています。これらのデバイスを使い続けていると、やがて内部のNANDフラッシュメモリの記憶素子がエラーを起こしはじめ、やがて利用できなくなるのが原因です。

 ioDriveもNANDフラッシュメモリを利用したデバイスであり、当然寿命があります。しかし、ioDriveはNANDフラッシュメモリの管理方法を最適化することにより、安心してご利用いただけるように様々な技術を採用しています。

  • ECCによるフラッシュメモリ上のデータ訂正
  • カード内で実現されるN+1パリティによる冗長化
  • 独自のメタデータ ロギング技術
  • Advanced Wear Leveling によるエラー発生の低減
  • 各チップのエラー傾向から自動的にチップの切り離し信頼性を担保

 上記はioDriveに適用されている保護技術の一例です。ioDriveは、”不安定”と言われるNANDフラッシュメモリの信頼性を保ち、安心してご利用いただくために必要な様々な技術を持っています。

 NANDフラッシュメモリは寿命を要する素材ですが、その利用方法によって可能性が大きく広がる素材です。Fusion-ioはNANDフラッシュメモリ搭載デバイスの専業メーカーとして、これまで研究開発の成果であるエラー訂正・負荷低減技術を製品に適用し、信頼性の高い製品を実現しているのです。

ioDriveの特徴(3) 管理性

 システムの数が増加したり複雑化していくにつれ、サーバを含むIT機器の状態把握や管理は運用現場にとって頭の痛い問題です。多くの運用現場では、機器の異常を検出したり、性能傾向を把握するために、機器の状態をモニタリングしています。

ioDriveは、エンタープライズレベルの従来の手法により管理ができるよう、デバイスの状態をモニタリング可能です。ioDrive専用CUI/GUIコマンドのほか、下記の業界標準インターフェイスに対応しています。

  • SNMP
  • SMI
  • WMI

 このように、従来どおりの方法でioDriveのステータスを監視可能です。このため、既存の運用監視の仕組みでioDriveも統合管理できます。