ラックマウント型サーバやスイッチでは、それぞれに供給される電力に多くの余裕を残しておく必要がありましたが、モジュラー型サーバでは、内部の豊富なリソースが活かせる共有電力方式により、システム全体に無駄なく電源が分配されます。PowerEdge M1000e には、先進の電力バジェット機能が備わっており、エンクロージャに搭載されているCMC(Chassis Management Controller) が、各ブレードサーバに搭載されているiDRAC (integral Dell Remote Access Controller)と調整のうえ電力を緻密に制御しています。

例えばiDRACはブレードサーバの電源投入イベント(電源ボタン押下、WOLなど)が発生すると電源を立ち上げる前に、そのサーバ構成を調べ、精密な電源バジェット・インベントリを実行します。この電源バジェット・インベントリ値が確定すると、iDRAC がその値をCMC に伝え、CMC は電源装置、iKVM、I/O モジュール、ファン、サーバモジュールを含むシャーシ全体の合計電力インベントリに基づき、システムレベルでその電力が確保可能かを確認し、ブレードサーバの電源を立ち上げタイミングを決定します。

また運用中のブレードサーバにおいてiDRAC はCMC と連携して、各サーバモジュールの実際の電力消費を継続的にモニタリングし、瞬時の電力消費が決して各々のバジェット量を超えないように制御します。このようにシステムで電力消費を徹底的に管理しているため、利用できる電力容量を超過するような緊急事態を未然に防ぐことができます。

システム管理者は、CMCにて各サーバモジュールに優先順位を付けることも可能で、設定されたバジェットを超えそうになったときに優先順位の最も低いブレードから電力最適化モードに入ります。パワーキャップ機能について、個々のブレードサーバ単位ではなく、ブレードサーバを搭載したシャーシ全体を制御する機能ですが、必要に応じて、優先順位の低いブレードサーバのコンポーネント(プロセッサーやメモリなど) をスロットリングダウンすることができます。

エンクロージャ搭載機器から要求された電力が、利用できる電力を超える場合、エンクロージャは、CMC 内で設定された優先順位どおりにブレードサーバへの電力供給量をスロットリングしますが、ブレードサーバは、たとえ、極端な低速稼働を余儀なくされたとしても、シャットダウンはしません。これは「どんな状況であっても、ブレードサーバが自らシャットダウンすることは避けて欲しい」というお客様からのフィードバックを仕様に反映したものです。

M1000eは、オープンスタンダードのデジタル電源制御プロトコルであるPMBus 1.1 と互換性があり、ステータス、測定、制御にこの電源管理標準を使います。M1000eの電源装置は、AC 入力電流、電圧、電力を継続的にモニタリングし、そのデータをDell OpenManage IT Assistant やその他のエンタープライズ管理ツールに提供します。電源消費は、システムごとにリアルタイムで確認できます。