>> はじめに

最初の回の概要で、SharePlexの簡単な使用例をご紹介しましたが、今回はもう少し掘り下げ、その活用方法についてご紹介したいと思います。

>> レポーティング

簡単に言えば、動作している基幹DBからコピーを作成して、違うところから参照できるようにします。SharePlex自体は、完全にログのみを参照して複製するために、ソース側のDBに対する負荷は低くなっています。その状態で、複製されたDBを使用して、レポートを作成することが可能です。例えば、月次や四半期、年次などのレポートを作成しようとすると、通常負荷が高くなりますが、そうした影響を軽減することが可能です。

他にもアーカイブ目的で使用したり、データウェアハウス目的で使用したりなど、多様な用途が考えられます。

>> 高可用性/ディザスタリカバリ

事前に計画されたものもあれば、予期せずに発生してしまうものなど、システムには様々なダウンタイムがありますが、そうしたダウンタイムを最小化するべく、データを複製しておき、万が一の際に他のノードで活用することが可能です。

同じサイト内で構成すれば、高可用性を実現するための1つの手段として考えることもできます。また、東京と大阪間などの、地域的な距離を超えての複製は、遠隔地に対するDR目的としても活用することが可能です。

>> 移行、アップグレード、パッチの適用

アプリケーションのバージョン、データベースのバージョン、ハードウェアの変更、もしくはこれらミックスしてすべてなど、システムの移行をしなければならない状況が発生します。

旧システムで発生したトランザクションを、SharePlexのキューとして格納しておき、わずかなダウンタイムの後に、新しいシステムへ格納されていたキューを適用して、切り替えができるだけ少ないダウンタイムにて行えるようにすることが可能です。

SharePlexは移行時に問題となりやすい、OSの種類やOracleのバージョン、およびエディションなど、各種の制約を乗り越えるための、幅広い対応性を誇っています。

大きなダウンタイムが許容できるシステムでの活躍の場は、あまり多くはありませんが、ミッションクリティカルなシステムで、できる限り少ないダウンタイムしか許容されないシステムでは、SharePlexは役立ちます。

>> データ配信

複数の業務が統合DBとして格納されているサーバから、業務のスキーマ単位でデータを異なるサーバに配信することも可能です。

 
例えば、一部の業務を切り出して処理をしたり、業務ごとに事業継続のためにコピーするなど、目的は様々です。もちろん、同じデータを複数のサーバに配信することも可能です。

SharePlexでは、

  • ユーザスキーマ単位
  • テーブル単位
  • カラム単位

など、希望する複製の単位を選択することが可能なので、使用用途はかなり幅広いです。

>> 負荷分散

一般に、Oracleデータベースの負荷分散と言えば、Oracle RACを使用することが多いと思います。ローカルサイト内の負荷分散であれば、Oracle RACは良い選択ですが、WAN越しとなると、難しいケースが多いかもしれません。SharePlexを使用することで、お互いのDBを複製しあうことで、負荷を分散できるケースがあります。特に、既存DBに負荷をかけずに参照用DBを構築することで、負荷を軽減できるような場合には、有効です。

>> 集中レポーティング/データ統合

複数のDBに点在するデータを一か所に集約して、複数のDBにまたがるようなレポートを作成する際にSharePlexが活用できます。この際に、データ配信の時と同様に、複製すべきデータを選択することができるため、比較的細いWAN回線を使用している状態でも、工夫により転送容量を削減することが可能です。

>> カスケード構成

直接転送すると距離的な制約により難しいケースもあります。SharePlexはカスケード構成をサポートしているため、ダイレクトに接続できない場合でも、中間サーバを経由しての転送を実現します。本例では、アメリカからのトラフィックをいったん日本で受けて、シンガポールに転送します。中国のように国土が広いところでは、日本から近い上海でいったん受けて、北京に転送するなど、多段構成を取ることも可能です。


カスケード接続では、もしデータを受けてそれを単に転送するだけの構成を取るのであれば、中間サーバにはOracleをインストールしない (つまりPost処理は行われない) というような設定も可能です。

>> まとめ

以上で、いくつかの使用例をご紹介しましたが、これらはあくまでSharePlexを使用した一例です。もし、Oracleを使用した環境で、こういう構成をとることはできないのか?というような疑問がある場合には、ぜひ一度弊社までご相談ください